【嘉茂助谷ノ頭】

標高1380m(日出ヶ岳1694m)

月12日(日) 快晴

Mちゃん ・ チー

マピオン地図・・・・・・・・ ・・・  地図上の  が 嘉茂助谷ノ頭 

大台ヶ原駐車場525−尾鷲辻−堂倉山−地池高(10)−嘉茂助谷ノ頭1033−与八郎高(昼30)−林道出合−製品事業所
堂倉小屋−日出ヶ岳(15)−駐車場1635



これまでずっと「今年こそは!」と年を重ねて?きた「嘉茂助谷ノ頭」
5月の連休も終わった日曜、快晴の日を待って、ついに決行することになりました。

何をおいても、熊野灘が見れる日に!
というのが合言葉。(笑)

歩く距離が23kmにも及ぶので、前夜は大台の駐車場でお泊り♪

雨上がりの夜霧に包まれた大台ドライブウェイを、鹿とぶつかりそうになりながら手に汗握って上がっていただき
駐車場に22時、

夜空を仰げば満天の星
快晴の明日に思いを馳せつつ、毛布にくるまり仮眠。

朝冷え込むとは聞いていたけど、やはりまだ5月。
マジで寒くてなかなか眠つけず、夜中に何度も目を覚ます。

明るくなった4時頃にはもうゴソゴソ起き出して、それでも強風でお湯など沸かす気になれず
ポットのお茶で菓子パンを流し込む。
ゲップ=。=

こんな悠長に構えてて良いのか、、これからの道中、長いのに、、(笑)

5時25分、出発



もうすでに日は高く、この時期の大台って初めてやなぁ〜 と、新緑の遊歩道を縫うようにサクサク進み
尾鷲辻まで25分。

いやぁ、飛ばしましたぁ、、

稼げるときに稼がねば、と、私ら?にしては用意周到(?)
おかげでポカポカぬくもってきた。



まずは堂倉山を目指す。

古道だと遠回りなので回避して、ピークも回避し、トラバース気味に下ったら
結局、古道と出合ってしまい、
やっぱ、踏み跡がある方が歩き易いと苦笑い。

堂倉の尾根に乗る。
シャクナゲジャングルを抜ければ鬱蒼とした堂倉山頂
見覚えのある無線中継局

えっと、山頂表示はどこだっけ?(^^ゞ



なんと堂倉山は今回で3度目!

なので、そそくさと山頂を後にして、お次の地池高を目指す、

ちょっと待った!
とそこで、シャクナゲピンクに目が留まる。

咲いている!
実は、まだ少し早いだろうと思ってた。

勇んで下ってシャクナゲ激写、ミツバも咲いとる
ピンクだホイ!
急斜面などお構いなしに、ズズズと下って、あっちこっちと拾い撮り、あれれ、道はどこだっけ?

尾根はあっちだと、斜面をへつって軌道修正

いやぁ、ゴメンゴメン!
尾根一個、間違えたわ、ホンマに一個か? (笑)



ミツバツツジがパラパラ咲く中
ここからは改心し、忠実に尾根芯を下っていくと、木の間に嘉茂助谷ノ頭が覗いてる。

鞍部に至るとシャクナゲ園
幼木があちこち生えているけど、ここのはほとんど花がない。
蕾も少ない。
どうやら今年は裏年のようだ。



シャクナゲ園から北東に進路を変えて、地池高へと登りつめる。
途中のヤセ尾根が、シャクナゲジャングルになっていたり、足元にフモトスミレがこぼれてたり、

壊れた観測機を通過して、さらに登って開けたところが地池高


前回(昨夏)は、展望利かず、ここで撤退
今日は申し分ないお天気だ。

そうそう、だから来たのよね。(笑)

台高山脈の方がバッチリ見えてる
でも熊野方面は未だ朝霧に包まれて、雲海の中に山がプカプカ浮かんでる感じ。

いずれ霧も上がるだろう。

10分ほど休んで出発。



ここからカクンと折れて南へ下る。
尾根とは呼べない激下りなので方向を見誤らないように! 幸い、テープがヒラヒラしてる。

でもすぐにテープは消えて、それ以降、偶然、見かける程度、

緩い尾根はどちらにでも行けそうで、踏跡は倒木に寸断されて、すぐ薄く、そして無くなるし、、、

頼りになるのはGPSと 彼方に見えてる嘉茂助谷ノ頭。
あのハンサムなピークだけ。

この辺りがちと厄介
まぁ、それがこのコースの醍醐味なのかも、、ホントかなぁ、(^^;




倒木エリアからP1344を越え進路が東向きに変わったら、左手に日出ヶ岳の展望台



そして右手についに海!
待望の熊野灘が見えてきたぁ〜〜 ヽ(^o^)丿



コブ一つを越え、尾根を下って鞍部に至ると
再び地形が緩くなり、どっちにも行けそう、、キケンキケン! いや 愉快〜愉快〜(汗;)

ヒメシャラ林をひたすら進み、巨木に仰け反り、雲一つない空を見上げたり、

たまに木の間に覗く「嘉茂助」のピークを、あれだねと確認し合ってホッとして

そうです正解!
と言わんばかりのテープが不意に現われ、ヒラヒラしてたり、、(笑)



北へと方向転換すると、いよいよ海が見えてきて
真っ青な空に光る熊野灘。

ついに来たかと興奮しきり、岩間に登って撮影会。


P1276辺りまで来ると、再びシャクナゲ
なんと、ここのは咲いている。
満開に近い。

タイミング的にはバッチリやった。 (^_^)v



気がつくと樹林帯、それを抜けるとコケを敷き詰めた原っぱに出て
正面に嘉茂助谷ノ頭がデーン!

やぁ、もうすぐそこだと大騒ぎ。

目指せ嘉茂助!
木のプレートに、「加茂助平」と記してある。



笹枯れの苔っぱらを、3つくらい過ごす。
その都度、加茂助平1 加茂助平2 加茂助平3とか、勝手に名づけて喜んでるけど、、
ゴールはまだか。(笑)


岩場のツツジ、バイケイソウ畑を過ごすと、正面に岩嶺が!

あれは巻きます? それとも越えます?

いやぁ、、あれこそは、天下の与八郎高

嘉茂助谷ノ頭、一つ手前の大展望のピークです。
巻いたら あ、か、ん〜♪ (笑)



与八郎高によじ登って振り向けば、眼下に広がる大展望!
どどーっと迫る熊野灘、尾根筋という尾根筋が、その海に向かって滑るように落ちている。

大台から、こんなにも海が近いのかと、改めて実感!





すぐそこまで谷が迫ってて、往古川の林道がこちらまで伸びてて、、
あれが尾鷲の町だろうか

遠路はるばる伺った便石山と天狗倉山、
あの最高に登り応えのある縦走コースを、つい昨日の事のように思い出す。(^^ゞ

北に目を転じれば、大台の峰々がガンと構えて見張ってて(?)
いやはや感無量!



お昼は、お隣の嘉茂助谷ノ頭を踏んでからにしよう。
って、そもそもそっちのピークが「目的地」だったんですけれど、、(笑)

ザックをデポし、バイケイソウ畑をバサバサ漕いで
隣の峰へとひと登り。

悲願の嘉茂助谷ノ頭、、ついに登頂!
やりました〜ヽ(^o^)丿\(^o^)/




気分は最高!
と言いたいが、ピーク自体は三角点と札一本だけの、地味な藪山でありまして
でもなんでか、日出ヶ岳だけは見えている。(笑)



与八郎高に戻ってお昼。
まだ10時台で、お腹もそんなに空いてないけど、ここからまだ先が長いから、
とりあえず食べれるものを食べてたら、だんだん食欲も湧いてきて、
中略(笑)



今日、越えてきた峰々や、台高の山々をじっくりと俯瞰する。
来れて良かったと、しみじみ思う。

大展望に未練たらたら
11時20分、ようよう重い腰を上げました。



下りかけたら、岩間に生えてるヒカゲツツジにハッとなる。
こんなところに咲くなんて。(笑)

往路を返して、さっきのコケ広場が下山ポイント。


どこかにマーキングがあるだろうと見回したけど、何もない。
大丈夫?

ほんとうにここだろうか?と、半信半疑、不安抱えて下山開始。



こっちに下る人は、どうやらほとんどないようでテープ類、踏跡の類も、まるであてにはなりません。
とにかく谷筋へピンポイントで下りなくては!

地形とGPSを睨み続けて、どうにか涸谷に下りてきて、後はそれを忠実に辿ればいいはずだけど、

岩ガラガラ
中には飛び降りなきゃならんような巨岩もある
威勢よく、岩間に飛んだら、落ち葉の穴に足をボソッと突っ込んだり、、(汗;

ガラガラ岩に我慢できず、谷芯を外せば、高い斜面をへつるようになってしまって、どんどん谷から遠ざかる。
その修正がまた大変。(泣;

右往左往していたら、ふと花と出逢ったり、、アハ、(^_^;/



言うてるバアイか谷だよ谷! あくまでも谷筋に拘らなければ!

おっと、
ついにどっちにも下りれない巨岩に出くわして、、うーん、これは困った。





Mちゃんが勇敢にもその一枚岩を滑り降りてくれ、手を差し伸べてくれたので
必死にすがって、どうにか私も滑って降りた。
ありがと〜 (^^;



その後も落石に注意しながら慎重に一歩一歩、、でも、後もう少し、というところでついに絶壁にぶち当たり、
その下がスパッと切れ落ちている。

たぶん滝だわ
無理やり行って足滑らせたらドボンだな、

試行錯誤の末、薄い踏跡を発見!
これだろうかと伝ってみる、

踏跡は、谷からどんどん離れていくので、恐ろしくはあったけど、やっぱりこれしかないよねと。


途中、崩落している斜面をへつって、それでも辛抱、辛抱と、、
やがて眼下に林道、、
あっ テープ!

それにすがって植林の方へと強引に曲る。
これが林道へ通じてくれと、もう、祈るような気持ちで、、

その林道がついに眼前になり、最後は崩落地を駆け下りて、全く予想外の感じで林道に下り立った。

わぁ〜 助かったぁ〜ヽ(^o^)丿



試しにさっきの谷の顛末を見に、林道を逆行してみたら あぁ、やっぱり滝だわ。
テープがヒラヒラしてるけど、
まさか、ここから取付けってこと?(驚!)



林道出合でちょっと休憩。
でもまだ続きがあるので、興奮冷めていませんが、とりあえず未舗装の大台林道をてくてく歩き始める。

すぐに、製品事業所の小屋
頭上のピークはテンネンコウシ高か?



ちょっと休んでは、再びてくてく。
長いんですよねこの林道、ヘアピンカーブもありまして、(^_^;

そのヘアピンカーブの深部がちょうど、堂倉谷分岐になってて
大杉谷の源流がここまで来ている。

透き通るようにな水、深い淵
綺麗! 泳ぎた〜い。

どうぞ、ご自由に、(^_^)/~



時々、花が労うように咲いている。
大台で、花に会えるとは思わなかったと、呟きながらも嬉しくて、、(笑)



花見しながらだらだら歩いて、堂倉小屋にジャスト14時。
後はもう、ここからのキ〜ツイキツイ登り返しに耐えるだけ、、(苦笑)

標高差650m
なんとか回避できんもんかい、、(笑)



日出ヶ岳まで○km と、何度か道標の励ましを受け
このどうしようもない丸太階段をヒイヒイ登っておりますと、正面から人が、
ファミリーかな。

なんと、その方たちは下の粟谷小屋のオーナーで、今から小屋に下りられるところだと。

来られると分かっていたら、お茶ぐらいご馳走しましたのに。
今度は是非、遊びに寄ってくださいね、、ありがとうございます、、ってパンフまで戴いて。
こりゃ、行かんわけには、、(笑)



さすが大台、一般道、登山道は整備されてて迷うことはないけれど
もう少し、距離が短いと嬉しい、みたいな。(^^ゞ

最後はもう、頭の中が真っ白になりながら、日出ヶ岳の展望台まで這い上がって
15時50分。
あぁ、ついに登りきりました!

ヽ(^o^)丿



この申し分ない大展望!
正直な所、こんな時刻に、これだけの景色が見えているとは、夢見心地でございます。
夢かな?(笑)







いつもはここで、大峰の峰々に歓声を上げて〆るけど
今日ばかりはダンゼン熊野灘!

そして、手前に横たわる今日の稜線、中でもひときわ「嘉茂助谷ノ頭」の姿が際立って見えるのは
ひょっとしたら私らだけ?





運転、ご同行感謝!