9/4(土) 晴れ時々曇り一時雨 奈良県 (クラブツーリズム ツアー 熊野古道小辺路)

 果無峠コース 標高1118m 歩行時間4時間35分
  Mちゃんと参加
地図・・・・

塚口6:38→梅田6:52→茶屋町パーキング7:02(バス)7:30→ふたかみパーク8:30(休)8:45→道の駅 十津川郷11:15(休)11:35→柳本橋12:05

柳本橋12:05→果無集落12:40(休)12:55→登山口13:00→29番石仏13:10→天水田13:35(休)13:40→観音堂14:15(休・トイレ)14:30→果無峠15:00→七色分岐16:30→七色バス停17:07

バス17:53→みなべIC19:55→紀ノ川SA20:40→天王寺21:50→梅田22:15(阪急)22:30→塚口22:40→家



 初めて 熊野古道を歩いた。 中辺路 小辺路 知り合いのばあさんから、よく耳にしていた響きだ。
縦走なので 車 では 無理 ですからね。
ツアーに抵抗のないMちゃんは、さっさと2人分の申し込みをしてしまった。
天気予報 最悪。 おまけに チー大嫌いの パックツアー
だが、予期せぬハプニングが 待っていた。
はたまた、長いバスの道中では 熊野古道を歩きつづけて15年 という ベテラン講師 の解説付き。
初心者チーにも、ちょっとは為になる ハッピーパック だった。

家を出てから5時間半。やっとの 登山 にありつく。
今から 5時間 トイレ もままならぬ 街道コース を ひたすら この集団 と歩くわけだ。
弁当は、蛇行するバスの中で、無理やり胃袋に押し込んだ。
シャバの空気を吸って 一息ついたのも束の間 先を争って、柳本橋のたもとで待機する

これを
ゴボウ抜きする
天気予報を大きく外し、炎天下の丸太道を ひたすら 列になって登る。頭の中が真っ白になりそう。
自慢じゃないが、チーは 何よりも 集団行動 がニガテ。
この 一列縦隊 を 何とか抜けだそうと 丸太脇のわずかな崖 を 得意のゴボウ抜きで、どんどん人の前に、しゃしゃり出る。
情けないかな、これは 本能 である。
しかし、さすがのチーも 総勢85名 もの大集団を、そう やすやすと 抜き越せるものではないと気づき、真昼の太陽にも煽られて 一寸ひるむ。
そういえば、Mちゃん 何処や?  怒っているかしら。 
かなり 下方 にいる 大和ナデシコ の友のことが 心をかすめ、わずかに正気を取り戻す。

人の列と急坂は
まだまだ続く
結局 熊野古道を行く とは、抜きつ抜かれつ の攻防戦なわけだ。
しかし、どこまでも続く丸太坂を、講師の先生の焦りも手伝って 猛スピードで駆け上るうちに、熱中症を訴える人が続出。 そら、出ますわ。冷房をガンガン効かせたバス 下車後 いきなりの 酷暑 急登 ですもん。  
年配の方々の中には 宮詣のつもりで 「登山にあらず」 と信じて 参加された向きも ワンサカ 居られるようだし・・・
やがて 列にも 開きが出始める。
これは忌々しき事態である。 こうなりゃ いち早く 先頭集団に躍り出て、自分一人だけでも このヤマ場を切り抜け 完歩を果たさねば・・・
あさましいかな これも 本能 である。 

伯母子岳と
ご対面
広場で、小休止。
ここが 果無山登山口 ですから・・・
エェ〜!! まだ、登山口ィィーー 今までの行程は、一体 何やったん?
誰かが 代わりに 喚いた。 こういう愚痴を耳にすると、幾分 ホッとする。
集団行動も たまには 救われる。

向こうは 伯母子岳でーす。 
おぉ! Mちゃんと行った山だ。 オーイ Mちゃーん!

えー 皆さーん  今回は特別措置! ボクより先に行ってもらっても結構。 リタイヤも結構。 ただし、リタイヤは天水田まで。 それ以降のリタイヤは無意味です。 リタイヤされる方は、ラストの添乗員に その旨を伝えて、その場に待機しておくように。
みんな 了解。
やったー! 今から 勝手気ままに 歩けるんだ!

観音堂には
簡易トイレがある
世界遺産の
おかげ
出発します。 の合図を待たずに 気のはやったメンバーに混じって  先行逃げ切り を決め出した。
 
いつの間にか真っ暗になっていた空は、観音堂 に着いた頃から、もう我慢できん  と いわんばかりに ザァーっと降り出し、到着した人からは、みるみる雨具の花が開く。
チーも慌ててゴアテックスを引っ張り出しつつ ふと、まだ記憶に新しい 伯母子岳体験 が 頭にかすめた。
あの悲劇を呼んだ 雨具の蒸れ は、もうコリゴリ この程度の道なら 傘でもなんとか しのげるわ。

ここからは、熊野古道完全制覇 を目指すおばさん、それに、雨具でしっかり身を固めたMちゃんを なんとか集団から救出(?)し、オンナ三人 気ままな個人行動 へと繰り出した。

霧に煙る石仏
幸い、木立の中なので、雨は横殴り になることはなかった。
19.18番と 石仏 の数を数えて、急登に耐える。
17番を超えたら、果無峠だ、と一心不乱に登った先がてっぺん広場。 なーんだ 17番=果無峠 だった。
霧に煙る石仏とツーショット。
ザックに入れたはずの おにぎり が見当たらず、一寸先も霧に覆われている。
もう ここに居る意味がないほどの雨だった。
追いついてきたおじさん3人を その場に残し、三婆 (じゃなかった) 若草娘 は 休む間もなくミコシを上げた。

やっと、七色集落
熊野川が見えた
峠の先は、ひたすら 下り坂 オンリー。
古道オタクおばさん と Mちゃんは、残してきた 集団 のことを、とても気にしている。
聞けば 講師の先生が 「先に行ってよい」 宣告をされたのは 今回が初めてのことだとか・・
しかし
所々、崩壊した道。
雨に濡れた石畳 それに苔 からまり で 他人のことなど気にする余裕など ない。
9番石仏の後の、七色集落分岐 に気をつけて 集落へと左折する。


 その後も ひたすら 鬱蒼とした スギ木立ち の中を、下りに下った。
考えてみれば 果無峠 を過ぎて以来、下ってばっかり だった。
でも ゴールは近い。
Mちゃんは、マラソンの 野口選手よろしく 先頭のチーに ピッタリとつけている。
ヒタヒタと 背後に忍び寄る  彼女の足音。
チーは それから逃れようとして、苦し紛れに スピードを上げた。
長いなぁ〜 案内図の 石段 は 未だだろうか?
ツルン! ドシン!! 
みごとに、滑った。 一寸 気を抜いた隙の出来事。 濡れた一枚石 だった。
両腕すりむき、直下型 尻モチ・・・ 

自慢じゃないが、チーはお尻に クッション がない。
「尾テイ骨を打ったら、笑いながら死ぬんだってよ」 という親の言葉を思い出し、必死に笑いを堪える (?)
大丈夫ですかぁ〜〜 まるで人事のようなセリフ (人事だろー?) 

帰宅後 三日が経過。
腕はほぼ完治したが、未だに 中腰のつらい チーである。
あーあ 早く 治そぉーっと。

初めての熊野古道 学ぶこと いと多し。


 今日出会ったお花さんたち

ゲンノショウコ ミヤマママコナ マツカゼソウ ヤマジノホトトギス     コッペパン
サイズ
センニンソウ
or
ボタンヅル

 熊野古道とは・・・


9/16(木) 晴れ 大阪府 (能勢妙見山周遊パス1500円使用)塚口からの往復交通費=2300円 つまり800円オトク

  能勢妙見山(花の山歩クラブ) 標高660m 歩行時間4時間15分

地図・・・・

塚口8:44→十三(宝塚線)→川西能勢口(能勢電鉄)→山下(乗り換え)→妙見口9:43(阪急バス)9:55→黒川(妙見ケーブル)→ケーブル山上(妙見リフト)→妙見山10:40

妙見山→星嶺(信徒会館)10:50→本滝寺11:30(休)11:40→今谷池12:35(昼)13:10→妙見奥之院134:50(休)14:07→真如寺14:44(休)→奥の院バス停15:22

奥の院バス停(阪急バス)15:27→妙見口15:44→川西能勢口→宝塚→仁川(下車・BIGOT)→西宮北口→塚口→家17:30

 「花の山歩クラブ」の例会に参加するのは、なんと、5ヶ月ぶりである。
季節の花を愛でながら、ゆっくりペースで 野山歩き を楽しむ、毎月一回の「おきらくハイク」。
気のあった者同士、で、ある時には、人の肉体的欠陥をズバズバと指摘し、また、ある時には、人の家庭内問題にズケズケと介入。さらには、今しがた習ったばかりの花の名を、覚えたの忘れたの、と、自分を棚の上に放り上げての罵倒大会。
そういえば、時々、山で見かけますよね。あんな集団には、絶対に関わりたくない・・・といったような。
まさに、これは あれ かしらん・・・・・?

 能勢のハイクといえば、その昔、チーは単独行が出来なくて、毎月第一木曜に開催される「能勢電ハイク」に、参加していた時期があった。妙見までの初谷、稜線、新滝道 三つのコースを始め、深山とるり渓。三草山と長谷の棚田。一庫ダムなどなど、実に多くのコースに連れて行ってもらった。ひょんなことで、兄貴肌○出しの「淀のおっちゃん」と知り合ったのも、能勢電ハイクだった。(おっちゃんとは、三峰山、久住山、裏六甲などへも同行)
ただ、能勢電ハイクは、フリーハイクだったので、毎月200人近い人が応募、参加してくる。そのためチーは、能勢に対して 「雑踏の山歩き」的な印象しか、持っていなかった。
今回、駅や移動中を除けば、山で出会ったハイカーは、ほとんど皆無。
花を愛でるのが主目的の「山歩クラブ」。 その趣旨を汲み取って、人生の諸先輩方に可愛がられながら、レンズで花と格闘しつつ、時間に追われることのない、気ままな最後尾を、歩くことにした。

黒川バス停で下車。
この傾斜を、270円で登ってくれる妙見ケーブルは、安い? 高い?
コスモス畑のリフトに乗り換える。
時期を替えれば、これがアジサイ路になる。
妙見山は、宗教の山と言われるほど、様々な宗教が、混在しているらしい。
この「星嶺」は、天体信仰の館かも。ここからの展望も、期待できる。
本滝寺で、ちょっと休憩。
ここまでずっと、下り道。
さらに、急な階段を、手すりを握り、慎重に下る。
ここの階段落ちは、命取りになりそう。
妙見奥之院の主。これをトラ刈りというのか、シマウマ刈りというのか・・・ 妙見奥之院の主パートU。アカガシの巨木です。
葉柄が長く、鋸歯(きょし)なし。幹もいくぶん赤い。
(はい、みなさん、覚えましたか?)

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9/25(土)晴れ(うす曇り) 兵庫県

  雪彦山 標高915m 歩行時間6時間20分
   
  ミツと二人で

地図・・・・


家7:03→宝塚IC7:30→加西SA8:15(朝食)8:38→福崎IC(1850円)→県道23号〜67号〜504号→雪彦山登山口9:17

登山口9:26→展望岩9:55→出雲岩10:20(休)10:30→見晴らし岩→大天上岳(雪彦山)11:20(昼食)12:10→雪彦山三角点12:51→鉾立山13:32(休)13:53→その先の展望14:15→峰山分岐→ナメ滝15:00→虹ヶ滝15:30→大曲り15:50(休)16:00→登山口16:42

登山口17:00→賀野神社17:15(アフタヌーンティー)17:25→福崎IC18:05→加西SA18:27→宝塚IC19:11→外食→家21:00

 天気予報 雨  しかし、起きてみると 晴れ という週末が続いて、すっかり山からご無沙汰してしまっているチー。
「コスモス畑にリフト。これは登山ですか?」と、心配下さるお友達からのメールで、 こりゃ たるんどる! と、モー烈 焦ってきた。
実のところ、2週間前の尻餅が 未だ しつこく疼いていて、ちょいと出かけるのも おっくうだったのだ。
オマケに、お彼岸も過ぎたというのに、連日30度を越える残暑 でざんしょ。(アホ)
しかたなく 映画、昼寝 を決め込んでいると、終には 体調 下り坂。 その上、愚痴っぽくなる という「老化の一途を辿る」はめに・・・

おい! 今週末こそ、山やぞ〜!!
と、ミツを脅して 「御在所岳」を候補に挙げる。
ところが、前日になって、突然 飛び込んだ「落雷のため近鉄特急運休」の知らせ や、「鈴鹿スカイライン土砂崩れのため、通行止め 近日中の復旧の見込みナシ」 という たまたま調べた緊急事態に、運転手は早くも 凹んでしまった。(ついでに、お腹も凹めばぁー?)

しかし 何が何でも 行くんや〜!!
手当たり次第に、ガイド本やらパンフレットを引っ掻き回し、山の名前を羅列していく。
天気予報なんて、もう絶対に 信じてやるもんか。
「チー様 お怒りは、ごもっともなれど、 しいて申すなら、天気図の関係上、北西方向に向かうが 若干 宜しいかと」
「フムフム それならば、『氷ノ山』とか 『五台山』とか 『雪彦山』とか・・・・
「雪彦山! それ にいたしましょう。 ★★★ でございますし・・・」 と、運転手。

何だかわかんないけど、とにかく これで、一件落着。
ミツの気が変わらんうちに・・・と、目覚ましをセットし そそくさと寝た。

我が家では、車で山行 の時の朝食は、「SAで菓子パン」 と、 相場が決まっている。 昨日、安売りスーパーで衝動買いした、デカ黒糖クリームパンが、甚くお気に入りの 運転手ミツ様。 願わくばその機嫌が、少しでも長く続いて ちょーだい!
それでも9時過ぎ到着の駐車場には、すでに10台ほどの車が止まっていた。 
駐車料金(500円) どこで払う?
きっと 戻った時でしょ 早く出発しましょ。(結局、これは払わなかった・・・土曜日だからかしら?)

管理事務所
登山スタイルバッチリの
おじさんと共に
登山届を出す
早よ
上がってこーい
展望岩
お手上げ

あの岩
ほんとに
登るの?
垂直に登る
クサリなくしては
きっかけが掴めない
滑る根っ子だけが
頼りだなんて・・


いきなりの急坂・・・ひたすら杉林の急登り・・・覚悟は、していたけれど、う〜ん なかなかの手ごたえ。
団子状だった集団に、開きが出始めた頃、パッと視界が開けて 展望岩
開けたのは 前方の大天上岳だった。 あの 岩嶺 ほんまに登るんかいな。
再び急坂。「龍王講」なんていう いけずなヌレヌレの裂け目もある。それを決死の伝い歩き。

その先の岩壁は、昨夜の雨でズルリン状態。 もはや、クサリなくしては、取り付くシマがないほど。
オマケに、クサリ場の裂け目は、靴あとやら何やらで、泥まみれ。 そこを、服をすりすり這い上がる。
こんな光景、親が見たら、嘆くだろう。

見晴らし岩より
七種山を望む
人一人がようよう抜けられる
セリ岩
(腹の出っ張った人には
迂回路がある)
雪彦山愛好会のたくましい
おじさん
なくしたガイド本を
拾って下さった
再び現れた
岩場を
這うように
擦り上がったところが、
山頂
雪彦山山頂(大天上岳)には
祠がある。
思ったより広い

 出雲岩の先に、見晴らし岩。やっとの展望!!
ジェットコースターのような七種山が遠望できる。次の山はあれかなぁ〜
眼下には、ソラ恐ろしい急転直下の谷が、あんぐりと・・・
セリ岩 にて 「胎内くぐり」 のまねごとを済ませると、今回のメインイベント 連続クサリ場 へと歩を進めた。

「こんにちは。 もしかして、これ、落とされたのでは?」
追い越しざまに、おじさんから手渡されたのは、ガイド本の行程コピー。
あらまぁ!! それは ミツのおなかのポケットから、抜け落ちた物だった。

いやー よく、お分かりで・・・まぁ こんな絵地図なんて持ってる族は、こういう風貌の人間 ぐらいやもんねぇ・・・・
おじさん 失笑。
足取り軽くおじさんは、みるみる視界から消えていく。
一度は、その後に続こうと試みたチーだが、とてーも とても・・・

もう わたし クサリ場 ええわぁー(No thank you. の意)
と、思う頃になった先が、「大天上岳」 ようようの山頂広場にたどり着いた。
さっきのおじさんとバッタリ目が合って、帽子に手をかけ 軽く会釈。
「おつかれさん。」
おじさんは 「雪彦山愛好会」 の方で、雪彦山バッチも常持。 どうやら時折、愛山を見回ってられるようだ。
頼もしいなぁ〜〜      チッ  惚れっぽいヤツ。

一通り、山上からの眺めを堪能し、祠の後ろに陣を構えているところに、ガッツポーズのミツ 到着。
今回の難所は、ここまでや。 後は、一般道やで。
アッ そぉー 
亭主の言葉を鵜呑みにして、ペットボトルを口にする。
最近リニューアルしたファミ○ーマートの三色おにぎりと半熟卵。ミツは、恒例の助六寿司で、祝登頂!
まだお昼には早いけど、ホッとしたのか、ありがたいことに空腹感もある。 
周囲に轟く「地蔵岩ロッククライム」の武勇伝を、小耳にはさみつつ、ささやかなランチを広げた。

「今日は、雨上がりでキツ〜イワ〜。こんな事なら『高御位』(姫路の低山)くらいにしておくべきだった・・・」
スタイルの決まった山岳会っぽいお姉さんの談。
その声を背中で聞いて、誰よりも早くミコシを上げる。
地図上では、まだ1/4しか来ていないもんなぁ。 先を急ごう。


杉小立ちの樹林帯に変わった縦走路は、展望もないままにアップダウンを繰り返し、天狗岩の先、三角点との中間、鉾立山との中間と、それぞれ、
「コースを変更するなら今よ!」
 の分岐がある。
でもまぁ せっかくやし・・・と、近道をやり過ごしているうちに、終に、鉾立山の分岐まで、来てしまった。 
「そういえば、ランチの後は、誰もついて来なくなったよね」
「きっと、地蔵岳の方へ下りたのだろう」

最後の分岐点。 
まだ、登るのぉ〜?

だが、ここ登れ⇒ 表示は、結構、強引。
あきらめモードで向かった直後! 目の前にマツカゼソウの群落が広がった。 すぐ脇にはチーにとって初対面のアケボノソウも、けなげに一本。
「キャー!」
思わず飛び出す黄色い歓声。
これだから 山は 止められん!

地味目な
雪彦山
三角点
鉾立山
登れ!の
鉾立山
山頂からの眺め
うっすら三室山か
鉾立山より
5分ほど先の
南方展望
雪彦山と
地蔵岳
バックに
七種山
杉木立の中を
ジグザグに下る
頭の切り替えが必要
沢沿い
とは名ばかりの
滝渡りコース
虹ヶ滝
ここも渡るのかぁ〜
賀野神社から
山にお別れを

鉾立山は、静かな景勝地。渡せかけた板に腰をおろし、しばし、北方の展望を楽しむ。
備え付けられた「手書き地図」に、山の名前が書き込んである。
日名倉山・後山・三室山・氷ノ山・大山まで、見えるんかいな? ほんまに・・・
少し下った先には、南方の展望も楽しめた。
七種山・明神山・家島の浮かぶ瀬戸内海、左は六甲山系・・・ フムフム・・・
手前には、先ほどよじ登った雪彦山が、地蔵岳を従えて切り立っている。
さすがに、もう、地蔵岳に登っている人影はないようだ。

「滝までの下りが、ちょっとキツイらしいから・・・」
昼に聞いた ヒル の話。 「まさか・・・」 に備えてスパッツを着けておく。
ミツは、そんな気の利いた物 持っていないので、ズボンの裾を、二枚重ねの靴下に差込み、簡易スパッツ。
「これで ええわ」
いたって強気である。

間もなく、なんぎ な杉林のジグザグ急下りと なった。
何が なんぎ かって、枝打ちした杉に覆われ、ほとんど道が消えているのだ。 
その上、かなりの傾斜なので、出たら目でもジグザグに下るしかない。
かすかに残るテープだけが頼り。それも、落とされた枝の下敷きになって消滅寸前。傍まで寄らぬと見極められぬモノまである。
河内長野林業地の山とは、エライ違いだ。
「こういうのが続くと、あの人 ちょっとヤバイんだよね〜」
はるか上を、チンチラ下っているミツを不安げに見上げた。

やがて、沢の音が近づき、あたり一面 ミカエリソウ畑
まるで 「いらっしゃーい」  と歓迎されてるみたい。薄ら明りの中で、淡く自己主張している彼ら。 まさしく、「ミカエリ」 たくなる艶やかさだ。
ヒルって、どういうところにいるんだろう。下からか、脇からか、上から降ってくるんか・・・・ 
ナメ滝 で一服(と書いてあるけど) ここは見送った方が賢明よ。ジメジメしていて、あまり、気持ちの良い景色ではない。
だが、その先には、水かさの多い川渡りが、二人を待っていた。

いつものパターンでバンバン下っていくが、沢渡りになると、ハタと足の止まるチー
ミツに先を譲って、対岸から、ストックと左手で、フォローしておくれ。
水を被ったグラグラする浮石! こういうの、私・・・ あはっ  ニガテやねん!!
一方、ミツの方は、因幡の×兎みたいに、ピョンと、岩またぎ。
まぐれかどうだか、一応、渡りよる・・・
結婚○○年にして、初めて知る 夫の裏ワザ。
ムム この人に こんな特技があるとは・・・・

しかし、往々にして、ガイド本は、下山道に 手抜き が多い。
こんな「沢渡り多し」 なんて、どこにも書いていなかったし・・・
友人のHPでも、さほど時間をかけて下山した記事はなかった。
こんなことなら、ナメ滝付近で、しっかり休憩しておくべきだったなぁ・・・と、なにげなく足に目をやった。瞬間!

 うわぁ〜〜  ヒ ヒ ヒ ヒルやー 

初対面です!  面識なし。
でも、尺取虫のような貴女が、おそらく、おうわさの ヒルさん だ と思うのですよ ね。
ゴメン!!
ひざまで這い上がっているところを、バシン! 叩き落してしまった。
ふと、朝方、岩場を這い上がっていた自分の姿が、重なった。
幸い、一匹だけか・・・
と、入念に 再三チェック。

フラフラ下りてきたミツと目が合った。
ヒル だったわー
へー 居るんだ〜
あんなにバカデカイ声で喚いたのに、流れの音に かき消されちゃったみたい・・・
こりゃ、万が一 熊に襲われてたって、助けがくる見込み ないなぁ〜

連なる滝。
それも、結構な水量である。
滝 直後の勢いついたキツイ流れを、堪えて 渡れー 印。
強引やなぁー だけど、ここを渡らなきゃ、その先には道がなくなる。

雨後は、「滑りやすい」 だけではない。「水かさも増して」 危険なんや。
そんな事、みんな知ってるのか、だから、誰もこっちへ、来なかったのか・・・・
同じ書くなら 「ヒル にも 注意」 と書いておいてよねー
なんか、支離滅裂になって来た。

予定より、30分以上も遅れて、虹ヶ滝 到着。
すごい水量やぁー
感心している場合ではない!
なんと、その直後の沢を、渡れてかぁ〜
チー、危うし!! 今回最大のピンチ!!

いきおい余った水流が、これでもか! と、押し寄せる。
溺れてでも、それを渡らにゃ、帰れない。
はるか向こうから差し出されたストックの先。 だけでは足りん!
と、 ここんとこ しばらく、握った記憶のない夫の手を思いっきりつかんだ。。
オヨヨ・・・ホウホウの態・・・

助かった・・・
急坂を逃げるように登って、広い道に出た。
眼前に、地蔵岳 が聳える休憩所だった。

終わったー!!

いや、まだまだ。
道はさらに、ユースホステル方面へと、ガレ場を下り、やがて、それに流れも加わって、再三再四の沢づたい。
強引なペンキ  

なるほど こういうのを 「上級者向きコース」 というのや。
今ごろ、分かったんか と断末魔的 沢渡り、
「もう、堪忍してくれぇー」
そんな叫びも、無残に かき消され、ついに、沢渡りは、砂防ダムまで永延と続いた。

ほとんど人影の消えた登山口駐車場で、わざわざ、お見送りに来てくれた ヒル を 追っ払い、
夕闇迫る 賀野神社 までの参道を、急坂ドライブ。
神社から全容が望める、雪彦山の岩槐に、名残のご挨拶を・・・

晩ご飯の話題を弾ませつつ、以下は 車内談

「それにしても、あなた、よく、三ッ星の山なんて、選ぶ気に なったよねぇ〜」
「え?! もしかして、三ッ星って・・・そうか そうか。 難易度★★★ って意味 やったんかー」
「えぇー! まさか、あんた、三ッ星レストランとか、ホテルとか の★★★だと思ってたの? 堺正章の ホシ 3っつですぅぅーー とかいう・・・あれ だって・・・

絶句
!!              」

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